家族葬エピソード553：「もうそんなに頑張らなくていいよ...」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード553：「もうそんなに頑張らなくていいよ...」

長い期間...闘病生活を送られていた、60代男性の方のお見送りでした。

ご納棺された、故人様を見て、
「こんなに痩せてしまって...。ずっと病気と闘ってきた弟なんです。
自ら病理解剖を希望し、これからの医療に役立てて欲しいと...それが弟の最後の想いでした。」
そのように、お姉様が仰っておりました。

ご親族の方が持って来られた、お写真も式場に飾らせていただきました。
闘病生活での数々のお写真に皆様、足を止め、思い返す様に見られておりました。

故人様のお姉様が、お式の最後のご挨拶の中で、よく姉弟ケンカしていた事や、
頭にきて暫く会いに行かなかった事。
そうすると病院の方から、
「ちょっと寂しいと言っている。」
と連絡があり、それを聞いてから息を引き取るまでの毎日、お顔を見に行った事。
意地を張り、行かなかった日々を埋めていくように、一緒に過ごされた毎日。

「頑張っているよ！頑張っているよ！...でも、もうそんなに頑張らなくていいよ...」
その日の夜に、帰らぬ人となった事。
それを少し後悔している...と話されておりました。

ご持参されたお写真は、全て残される予定でしたが、1枚だけ残して、
全てお別れのお花と共に入れてもらう事になりました。

姉弟愛の感じられた、心に残る最後のお別れでございました。