家族葬エピソード508：「生没同日」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード508：「生没同日」

故人様は大正生まれのお母様。
戦中戦後の厳しい時代を生き抜き、移り行く時代を背景に今日までの道のりをひたむきに歩んでこられたご生涯。
絵や文字を書くことが得意で、お花がとてもお好きでいらっしゃった優しい女性でした。
お亡くなりになられた日は、奇しくもお母様のお誕生日。
お生まれになられた日とお亡くなりになられた日が同じ日のことを『生没同日』と言うそうです。
決して珍しいというわけではありませんが、人のために徳を積まれた方に多いと言われ、来世では幸せになれるとか...
お柩に眠るお母様は、穏やかで安らかな表情でした。
「二度の大病を患って乗り越えてきたけど、最後は力尽きたんやわ」
息子様の口から零れた想いは、お母様への労いと尊敬の念で溢れていました。
お母様のご遺志を尊重し、ご家族様と近しいご親族様のみで家族葬を営むこととなりました。
お母様の傍にずっといらっしゃったご家族様。
笑いを交えアットホームな雰囲気の中にも、お母様の面影を感じるように溢れる涙。
おひとりおひとりがお顔に触れ
「本当によくがんばったね」
「今まで本当にありがとう」
「育ててくれてありがとう」
お母様の旅立ちは、ご家族様のぬくもりとともに労いと感謝の想いで溢れたあたたかなお式となりました。