家族葬エピソード-39ページ目｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード685：「あのボタン押さないといけないんですよね... 」

「また...あのボタン押さないといけないんですよね... あぁ...。」
お葬儀が終わり、お柩に皆様で沢山のお花を手向けた後に、
喪主様がこっそりと私の横で話しかけてこられました。

少し前に、お母様をお見送りし、今回はお父様のお見送りでございました。

火葬場での点火ボタンを押すのが、今回で2回目となり、その重みを感じられているご様子...。

ご親族様や親しいご友人様たちがご参列されており、終始、気丈に振る舞われていたのですが、
やっぱり、心の内では、辛いのだと感じられました。
大切な方をお見送りするだけでも哀しいお気持ちだと思います。

火葬後、ご自宅へ、お伺いさせて頂きました。
お骨、お位牌、お花などを飾らせていただきました。

「今はまだ大丈夫だと思うのですが、日に日に哀しい気持ちが大きくなりそうで...」

喪主様のお子様方もいらっしゃり、その時は、気も紛れ大丈夫そうでしたのですが、
「また、私1人で、父親に話し掛けると思います。」
そのように仰っておりました。　

すぐには無理な事だとは思いますが...
少しずつでも、お気持ちが和らげばと願いながら...ご自宅を後に致しました。

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家族葬エピソード684：「父の笑顔がとても優しくて」

「孫が5人いまして...唯一の女の子の孫の結婚式の写真なんです。
ネクタイが、どうかな？と思ったのですけど、父の笑顔がとても優しくて...」
そのように話してくださった、ご長男様。

90代のお父様のお見送りでございました。

祭壇のお写真はとても優しい笑顔でした。
「お父様らしいのなら、良いかと思います。」
と話した所、この写真にして良かったと仰っておりました。

とにかく優しい。お孫様、ひ孫様にもとても優しく接していらしたとお伺いしました。

お葬儀の日の朝、長女様が、お父様の近くて何やらゴソゴソ...。
様子を見ていると、首を傾げながら、どうしようという感じでしたのでお声掛けしてみました。
お父様がお好きだった、プリン、うなぎ、以前吸っていたたばこを持って来てくださっていました。
「どんなに食欲がなくても、プリンやうなぎは食べていたので...
持って来たのですが、お供えしてもいいでしょうか？」
との事でしたのでご一緒にお供えさせていただきました。
良かったです！と喜ばれておりました。

そしてお父様の思い出話なども話してくださいました。
「大好きなうなぎもプリンも沢山食べてね。いっぱい食べるものだらけだね。」
少し涙目の長女様...

故人様の奥様は車椅子でのご参列でした。
お柩の傍で、お顔に触れ、話しかけながらのお別れとなりました。

前日までの雨もやみ、冷たい風が吹く中のご出棺でございました。

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家族葬エピソード683：「折り鶴に想いを込めて...」

「春になれば...一緒に桜を見に行ったり、秋になれば...紅葉を見に行き、
色んな所に連れて行ってくれました...。」
そう奥様が仰っておりました。
故人様は、50代の男性の方でした。

急逝でしたので、皆様驚きと哀しみでいっぱいといったご様子でした。
まだ、お若い故人様でしたので、ご両親もご健在で、深い哀しみを感じられました。

お柩の上には、ご親族皆様で折られた折り鶴が沢山飾られておりました。
お葬儀の日には、更に増えており、皆様の故人様へ対する想いを感じられました。
傍には、ケーキや唐揚げ、お菓子など、お好きだった物も沢山お供えされておりました。
お別れの最後には、お供えと共に、沢山のお花を手向けていただきました。

奥様を始め、ご両親も、他の方々も、お声がけをされながらのお別れを惜しんでおりました。
ゆっくり、ゆっくりとお別れをされてご出棺となりました。

火葬後、会館に戻られて、お寺様のお経をいただきました。
お話も聞かせていただき、皆様、うなずきながら聞かれておりました。

お骨壷に収められたご主人を大切そうに抱えて...奥様方、会館を後にされました。

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家族葬エピソード682：「お揃いの背景でつくった遺影写真」

桜の花が背景のご遺影写真。
優しく微笑む故人様。
少し前に、お母様をお見送りし、今回はお父様のお見送りとなりました。

「実は、母の写真も背景を桜にしてもらったんです。
仲が良かったからお揃いでいいかなと思い、決めました！」
長女様がそのようにおっしゃっておりました。

お父様の首元に、長女様のスカーフを付けられたお写真でした。
お孫様方と相談されてそのようにされたとの事でした。
「私には...ほぼ決定権が無いので。娘達と話し合い...こうなりました！
だけど、何かこういうのもいいですよね！」
そのように長女様が話されており、私も
「とても良いお写真だと思います！」
と、お答えすると、微笑む長女様がいらっしゃいました。

お参りには、ご親族様をはじめ、長女様のご友人様もおみえになり、
「こうして来ていただけるのも、有り難く、嬉しいものですね。」
そのようにおっしゃっておりました。

お式も滞りなく終わり、ご出棺。その後、ご自宅へお伺いしました。
そこには、お揃いにした、お母様のご遺影がありました。
温かい想いを胸に感じ、ご自宅を後にさせていただきました。

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家族葬エピソード681：「お孫様がお化粧を」

式場の色とりどりの花祭壇の中央には、満面の笑みを浮かべた御遺影のお写真が飾られていました。
ご納棺式では、ご家族様が涙を溢れさせながら何度も何度も手や足を撫でられていました。
ご納棺式の最後には、お孫様が、故人様へとお化粧をしてくださいました。
「綺麗やね。」
「普段、お化粧をあまりしなかったから、今までで一番派手かもね。」
「綺麗になったって喜んでるよ。」
と、ご家族様がお話ししてくださいました。

ご家族様7名でのお見送り。

通夜式の後は、ご家族様でゆっくりお過ごしいただきました。

翌朝、ご挨拶に伺うと、
「おはようございます。ゆっくり過ごす事が出来ました。」
喪主様のお言葉に、良かった、と私もほっとしました。

お式の前に、故人様がお好きだったお鮨とおまんじゅうをお供えさせていただくと、
「おばあちゃん、好きだったんです。ありがとうございます。」
とおっしゃっていただき、嬉しく思いました。

お式後、お花入れが終わると、お孫様がお化粧を少し直してくださいました。
綺麗なお姿で送り出してあげたい...
そのお気持ちが深く感じられました。

ご家族様の優しさと深い想いが詰まったお式でございました。

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家族葬エピソード680：「愛犬との再会を願って」

お式の朝、ご挨拶に伺うと
「上着なんですけど、一緒に柩へ入れる事が出来ますか？」
と喪主様がおっしゃりました。
「一度見せていただいても宜しいでしょうか？」
とお応えすると、車から持って来てくださったのは、御遺影のお写真でも着られていた上着でした。
「大丈夫ですよ。一緒にお持たせしましょう。」
とお応えすると、喪主様はほっとした表情をされ、
「このジャンパーいつも着てて。皆んなこの服着てるイメージだから良かった。」
と、とても嬉しそうにお話してくださいました。

お式後のお別れで、お花と共に上着を納めていただくと、小さな新聞の写真を胸元に置かれたご家族様。

「飼ってた犬なんです。入院でお世話が出来なくなったから、里親を探したんですが見つからなくて...
結局、私達が世話たんですが、故人より先に亡くなってしまって...でも伝える事が出来なかった。」
「向こうで再会出来る様にと思って...会ったらびっくりするでしょうけど。」

ご家族様の優しさに、温かい気持ちとなりました。

ご家族様五名でのお見送り
「お父さん、お母さんにもよろしく言っててね。」
喪主様のお言葉掛けで、お柩の蓋が閉じられました。

朝の冷たい空気が少し残る中、ご家族様に付き添われてのご出棺でございました。

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家族葬エピソード679：「感謝しかありません」

式場には、たくさんのお写真とご趣味だった習字や俳句の作品が飾られていました。

歳を重ねていくにつれ、趣味を変えて楽しまれていた故人様。
真面目で勤勉家なご性格で、ご逝去される前日まで作句をされていたそうです。

お式の中でお孫様から、
「優しいおじいちゃん。
最後まで、力強く手を握り返してくれました。
おじいちゃんの孫で良かったです。ありがとう。」
と、お別れの言葉が送られました。

そして喪主様のご挨拶では、
「長男として、じいちゃんとして、大じぃじとして、
我々家族を長い間支えてきてくれました。感謝しかありません。」
と...
ご家族様の深い愛情と、強い絆が感じられました。

お式後のお別れでは、たくさんのお花と共に、
一緒にお持たせしたいとご希望があった作品をご家族様の手により、お柩へとお納めしていただきました。

また式場に飾らせていただいた作品集の一部を火葬場へ持って行きたいとのご希望を伺い、
ご出棺前にお渡しすると
「皆んなで、読みたいと思います。ありがとうございます。」
と、お言葉をいただき、ご家族様のお別れの悲しみに、胸が詰まる思いとなりました。

悲しみに暮れるご家族様のお心が、少しでも和らぐ日が早くまいります様...
祈りながらお見送りさせていただきました。

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家族葬エピソード678：「私の宝物」

花祭壇の中央に飾られたのは、穏やかな笑みをこちらに向けられた御遺影のお写真でした。

真面目で几帳面なご性格の故人様。
手先が器用でパッチワークや刺繍を、ご趣味とされていたそうです。
そんな故人様がお作りになった作品が数点、式場内のメモリアルコーナーに飾られていました。
色鮮やかな作品に、私も思わず見入ってしまいました。
ご納棺後のお柩の上には、最後にお持たせしたいとご家族様が希望された作品が置かれておりました。

お式中、故人様へお孫様お一人ずつお別れの言葉を述べてくださいました。
遠方でご参列できなかったお孫様は、テレビ電話でお別れの言葉を伝えてくださいました。
「大人になって、ばぁばと共に、お酒を飲みながら語り合ったあの楽しかった思い出は、
私の宝物です。」

お別れが終わり、ご家族様に付き添われてのご出棺をお見送りしながら、
故人様にとってもご家族様やお孫様方と過ごされた日々は、きっと宝物だったに違いないだろうなと思いました。

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家族葬エピソード677：「想い出の肉まん」

天真爛漫で、明るいご性格の故人様。
いけばなの師範をされていたそうで、そんな故人様を象徴するかの様に、
たくさんのご供花やアレンジメントが、式場のお柩を囲むように飾られました。

ご夫婦共にご旅行が大好きで、喪主を務められたご主人様と、
日本全国に出かけられた思い出のお写真が、メモリアルコーナーに何枚も飾られておりました。

お式の前、お柩の前の机にお好きだった海老フライをお供えさせていただいていると、
「これも一緒に置いて良いですか？」
と長女様が、まだ暖かい肉まんとパンを差し出されました。
「まだ、温かいですね。きっと喜ばれます。」
と私がお応えすると、
「私の同級生のお店の物なんです。私が子供の頃はよく一緒に買いに行ってたんです。」
と、少し懐かしそうに教えてくださいました。

お式後のお別れでは、祭壇やご供花のたくさんのお花が故人様を囲む様に納められました。
お顔の横には、朝、ご長女様が買って来てくださったパンと肉まん。
「お母さん、食べてね。」
お柩へと納められる際にお声掛けされたご長女様の瞳には涙が溢れていました。

ご家族様の優しさと、たくさんの想いが詰まったお式でございました。

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