家族葬エピソード948：「お父さんは偉いよ〜」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード948：「お父さんは偉いよ〜」

今回お手伝いさせて頂きましたお式の故人様は80代の男性の方でございました。
喪主様は、ずっと故人様と人生を共に歩んでこられ金婚式を迎えられた奥様がつとめられました。
「ずっと営業の仕事ばっかりしてきて大変やったと思うんよ～。物を売るっち大変やろ？
お父さんは偉いよ〜営業一筋で家族の大黒柱として長いこと働いてくれたんやけん。」
式場でお会いした喪主様は、スタッフ一人一人に『どうぞお願いしますね』と頭を下げられ、
悲しさを紛らわすようにそうお話をしてくださいました。

『毎日、違う人に会って接する事や話をして相手の事を知る事が嬉しいし楽しい。』
とおっしゃっていたそうです。
その一方で自分一人の時間も大切にされており一人カラオケに行ったり、部屋でギターを弾いたり、
多趣味で色々なことにチャレンジされて人生を楽しまれていたそうです。

「お父さん。二人の結婚50周年の金婚式の時に杉の井ホテルに行ったのが、
この先絶対忘れられない一番の思い出やな。一生忘れられんし忘れんわぁ。」
お棺に寄り添いながら、奥様がぽろぽろと涙をこぼされ故人様を見つめて話しかけておられました。

お見送りはご家族様、ご親族様と近い皆様でのお見送りとなりました。
営業の仕事半ばで病気がわかりそれからずっと入退院を繰り返して来られたそうです。
入院中の食事を召し上がりながら
「あ〜お腹一杯食べたいわぁ～焼肉に炊きたての白ご飯、ビール飲んで...。」
と、いつもおっしゃっていたとか...
奥様よりお話を聞かせて頂き焼肉をお供えさせて頂きました。
「ええっ!ありがとうございます。お父さん良かったなぁ～元気な時に食べたかったやろうけど...
ごめんな。持っていってゆっくり食べてな。」

お別れのお花を皆様に入れて頂き、喪主様にお顔の近くに納めて頂きました。
お一人お一人ゆっくりお声掛けして頂き最後に...
「おじいちゃん、いっぱい遊んでくれてありがとう。」
ひ孫様のお言葉でお棺のお蓋を閉めさせて頂きました。

ご出棺するお車に乗られた奥様が、お隣にいらっしゃる旦那様にずっと話し掛けておられたそうです。
ご夫婦の愛情にふれたお式でございました。