家族葬エピソード945：「あんた達と話してる方が気が紛れる...」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード945：「あんた達と話してる方が気が紛れる...」

故人様は80代の女性の方でした。
陽気な喪主様はご主人様で、とても人当たり良く私達スタッフに話しかけてくれました。
お話は中々止まらず、次から次へと語られています。
ご家族様はまだ到着されておらず、話し相手が欲しかったのかな？くらいの認識でした。
喪主様のお話も尽きはじめ、少し沈黙されたのでお疲れかと思い、
「皆様がおみえになるまで、どうぞゆっくりされてください」
と座椅子の方へご案内しようとすると、
「いや、いい。あんた達と話してる方が気が紛れる...」
と涙ぐまれました。
そのお言葉を聞いた時、気丈に振る舞って努めて明るくお話をされてた事を知りました。
私達スタッフはそんな喪主様を1人に出来ずしばらくお話を続けさせていただくことにしました。
しばらくしてポツポツとご親族の方々がお集まりになり始め、うれしそうに駆け寄る喪主様。
私達は安心しその場をはなれました。

終始、明るく振る舞われていた喪主様でしたが、お別れのお花入れをするときには涙が止まらず...
「ありがとう。ありがとう。」
としばらくお柩から離れることが出来ませんでした。

ご出棺の時には明るい喪主様に戻られており、乗り込まれたお車から、
「じゃ！ありがと」と元気に出発されました。