家族葬エピソード939：「また一緒に家に帰ろう」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード939：「また一緒に家に帰ろう」

約70年のご生涯を閉じ逝かれたお母様。
心に輝きを添えてくれたかけがえのない存在である一人息子様を女手ひとつで守り、
成長を優しく支え、どんな時でも一番の味方としてたくさんの愛情を注いでくださいました。

病に倒れても弱音や泣き言を溢さず一生懸命に生きる母の姿に寄り添っていらっしゃった息子様。
「また一緒に家に帰ろう」と励まし合っていたそうです。
その願いは叶わず、ただただ最期の日を迎えることしかできなかった日々...
「最後まで苦しむことなく、穏やかに眠るように旅立っていったのが救いでした」
と息子様はお話ししてくださいました。

儀式を行うにあたり、一人で何をどうしたら良いか...
ご不安な中で息子様なりに一生懸命考え、準備をなさっているお姿がとても印象的で、
お手伝いさせていただきながら優しさや思いやり溢れる想いを感じました。

お別れの時には、お母様お気に入りの帽子を被せてあげる息子様のお姿。
「笑ってくれてる母の姿が、今も目に焼き付いています」
お花に包まれて眠るお母様をじっと見つめ、張っていた気が解き放たれたように...
涙を流すお姿に目を奪われ、胸が痛みました。

お母様が注いでくれた愛情に勝ることはなくとも、今できる精一杯の真心を添えて旅立ちを優しく包み、
母子の絆が窺える切なくもあたたかい時間が流れていました。