家族葬エピソード933：「お母さんによろしくね」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード933：「お母さんによろしくね」

「そうそう。」
「いつもの格好。」
ご納棺式の最中、式場からは楽しそうなお声が聞こえてきました。
ご家族様がご用意された、故人様がいつも身に着けていらっしゃったお洋服。
納棺師からの
「ポロシャツは、ズボンの中に裾を入れて着ていらっしゃいましたか？」
の問いかけに、
嬉しそうに返されたお言葉に、私も嬉しい気持ちとなりました。

喪主をお務めになられたのは、ご長女様でした。
ご長女様を支える様に、側には常に二女様がいらっしゃいました。

葬儀式の朝、ご挨拶に伺うと
「最初は寝付けなかったんですけど、二人で色々話している内に眠ってしまいました。」
とお二人で身支度をされながら、お話ししてくださいました。
そのご様子に、御姉妹様の仲の良さが伝わってまいりました。

お式後のお別れでは、たくさんのお菓子と、お好きだった神楽の塗り絵、皆様が折ってくださった折り紙等が、
色とりどりのお花と共にお柩へと納められました。

お柩の蓋が閉じられる時...
「お父さん、今までありがとう。お母さんによろしくね。」
御姉妹様が涙を流され、最後のお言葉をかけられました。

優しいお人柄だった故人様。
そんな故人様のお人柄を受け継がれている御姉妹様のお姿が、とても印象深いお式でございました。