家族葬エピソード833：「綺麗って言って貰えるように」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード833：「綺麗って言って貰えるように」

「お父さんによろしくね」
故人様は90代女性の方。
明るく世話好きでお花を育てるのがご趣味の方だったと伺いました。

「綺麗な服を着せてあげたい」
と娘様からのご要望で綺麗な刺繍が入った紫の仏衣をご用意致しました。

入院生活が長く早く家に帰りたいと仰っていた故人様。
ご家族の強い希望でご自宅での葬儀となりました。
ご安置をさせていただきましたお部屋にはご家族の写真がたくさん並んでおり、
故人様と3年前にお亡くなりになられたご主人とのツーショットやお孫様の七五三、
入学式、成人式の写真まで思い出が溢れておりました。

遠方から駆けつけられたお孫様は故人様のお顔に触れ、
「ばあちゃん、冷たくなったなぁ。もっと帰ってくればよかった」
と声をかけられておりました。
ご親族も駆けつけられ、最後のお花入れの時にはお柩を囲んで思い出話をされておりました。

「お父さんと会えるね」
とご親族の方が言われると娘様が、
「そうなの！だからお父さんに会った時に綺麗って言って貰えるように素敵な仏衣にしてもらったの！」
と話されると、ご親族皆様とても喜ばれ、
「じゃあ涙じゃなくて笑顔で見送らんとね」
と声をかけられご出棺となりました。