家族葬エピソード828：「この笑顔が１番好きなんです」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード828：「この笑顔が１番好きなんです」

20年ほど前に虫の知らせか、なんの症状もなかったがMRIを撮ってもらい、
脳腫瘍が見つかったお母様を、お一人で支えてこられた息子様。
色々な先生に話しを聞き病院を周り看病をされていました。
ご自分も難病をかかえていたので、辛い時期もあったと思いますが、
お母様を見送る喪主様からは、そんな言葉は一言もありませんでした。

ご遺影は、まだ40代の若く美しいお姿の白黒のお写真を選ばれていました。
「この笑顔が１番好きなんです」とにこやかにおっしゃいました。
お柩は、キレイなピンク色　それに合わせてやはりピンク色の仏衣。
そしてお骨壷はユリの花が描かれたものを選ばれました。
「これからずっと入る家みたいなものだから、綺麗な方がいいですよね！」
と...やはりにこやかにおっしゃいました。

儀式ではなくお別れの会の形式で、皆様にご焼香をしていただき、
喪主様からご挨拶をされて、お花を手向けてのお別れとなりました。
大好きだったヨーグルトにオレンジジュース、よく聞いていた演歌が入ったテープ等々お花と一緒にお棺へ...

従兄弟の方が、
「よー怒られたなぁ〜、ホント気が強かった」
と笑いながらおっしゃると、
喪主様もうんうんと頷きながら優しい瞳でお母様のお顔をずっと見つめておられました...