家族葬エピソード788：「後1年 後1年でいいから生きていて欲しかった」
ご主人が急に倒れられ、葬儀のことが何もわからないとご相談にみえた奥様。
御式の流れやお寺様の事等々ご説明させていただき、
「安心しました」
と言って、帰られた夜にご主人はお亡くなりになりました。
まだまだお若い70代でした。
奥様は、
「覚悟はできてたのよ」
と気丈に振る舞われていました。
「亭主関白のお手本となるような人だった...」
「今まで頑張ってきたから、できる事はしてあげたい」
と祭壇、お骨壷、お棺とご希望を聞いて納得していただけるように、話し合い決めていきました。
ごく身近な方達での見送りを...
と生前からご主人が言われていたと言う事でしたが、
奥様が何より皆様に伝えたかった事をお聞きしました。
親分肌で仲間からとても信頼されていたこと。
曲がったことが大嫌いで、敵も多かったが、味方も沢山いたこと。
皆さんに知らせれば、涙し駆けつけてくれる方は沢山いるけども、
この時期に集まってもらうのは心苦しいので、お断りを入れた事。
気丈に振る舞われていた奥様も、
最後のご挨拶の時は想いが巡り涙され、
「後1年 後1年でいいから生きていて欲しかった」
と、おっしゃられていたお言葉が強く印象に残りました。
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