家族葬エピソード521：「今でもきちんと守っています」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード521：「今でもきちんと守っています」

大正生まれの女性の方のお見送りでした。

沢山のお花に包まれた優しいお顔の故人様。
家の方も大変喜ばれており、皆様、度々式場へと入り、祭壇をご覧になられておりました。
喪主様やお孫様にお伺いした所、小さな頃から
とても厳しかった事。看護師として定年まで勤めていた事。
晩年は、7人のお孫様、13人のひ孫様に囲まれて過ごされていたと、話してくださいました。

「畑仕事で帽子をかぶる教え。母からの教えやからね。今でもきちんと守っています。」祭壇のお写真を見ながら少し寂しげに話されていた喪主様でした。

お式の最後にお孫様より、お別れのお言葉がありました。
最初の言葉が出らず... 涙を流されておりました。

「ばあちゃん...。
長い間、頑張ってくれて嬉しく思います。
昨日、ここに泊まって、ばあちゃんとの思い出を振り返ると...よく怒られたなぁ...と思っていました。
でも、今、僕達、孫にも子供が出来て、よく考えると、子供達に何か注意をする時に、こんな事、ばあちゃんが言ってたなぁって...これも教えだと思っています。
最近は会いに行くと、いつもニコニコして出迎えてくれました。
昔のコワイばあちゃんが居なくなって、優しいばあちゃんになったんだって思っていました。これから、じいちゃんの所へ行くと思います。じいちゃんも長年、待ってます。
また元気に2人で、孫もひ孫も多いけど向こうから見守っていてください。

ばあちゃん！ありがとう！」

最後に力強く、心のこもったお言葉でした。

ご出棺ののち、担当者とご自宅へお伺いしました。
先程のお孫様が丁寧に誘導してくださいました。
お花などをお持ちし、後祭壇に飾らせていただきました。

無事に終わり、帰る私共を最後の最後まで見送ってくださり、申し訳ない気持ちでしたが、私はお式でのお孫様のお言葉が胸の中に残り温かな気持ちで、ご自宅を後にさせていただきました。