家族葬エピソード427:「ピンクの花々」
故人様は80代の女性でした。
祭壇にはピンクの花々が散りばめられていました。
故人様はピンクがお好きだった様です。
遺影写真のお洋服もピンク。
お柩もピンク。
実はお骨壷もピンクです。
遺影写真の喪主様は満足げに微笑んでいました。
そんな故人様のお柩のそばには喪主である長女様が付き添われていました。
近年施設で過ごされていた故人様。
手先が器用で数々の作品を残されていたため、施設からお借りして展示させていただきました。
お写真も沢山あり、黙々と作品作りに励む喪主様が写っていました。
そんな中に書をしたためるお姿が数枚ありました。
「お上手ですね」
とつぶやいた時、担当者から
「この写真は亡くなる前日」
と聞かされました。
「えっ!」
と振り返り担当者を見ると
「うん...」
と。
おとといのお姿でした。
(こんなにお元気そうなのに...)
人の命の儚さを思い知った瞬間でした。
と同時に、一度も振り返らず故人様の側を離れない喪主様を思い出しました。
ひと時も離れず付き添われるその後ろ姿はお母様の突然の死を悲しんでおられるお姿でした。
喪主様を見つめながら胸が締め付けられる様な気持ちでした。
(できるだけそっと見守りましょう)
スタッフ全員が言わずともそう察しました。
開式の時間が近づき施設の方がお参りにみえました。
外は小雨が降りはじめていました。
おみえになったその方を車の側までお迎えに行くと、泣き腫らした目で「参列してもいいですか?」と尋ねられました。
施設の方も突然の事に動転し憔悴しているようでした。
「大丈夫ですよ」とお伝えすると、フラつく方をもう1人の方が支える様にして会場にむかいました。
やっと振り返り施設の方とおはなしされる喪主様。
施設での様子を聞きながら微笑まれていました。
「出来るだけ好きなものに囲まれて送ってあげたいから」と仰っていました。
お別れの時、
ピンクの花々が手向けられたお柩を見ながら、深い深い愛情を感じたお式でした。
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