家族葬エピソード424：｢いつもかぶっていた帽子｣：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード424：｢いつもかぶっていた帽子｣

昨年、義母様のご葬儀を執り行ったときの喪主様が、突然お亡くなりになり今回ご葬儀となりました。

お名前を聞いてすぐには思い出せなかったのですが、お布団にご安置されているお顔を拝見し、とても驚きました。
お線香をあげさせていただき、奥様と娘様にご挨拶をすると、奥様の目が真っ赤で突然のお別れに悲しまれている様子を感じ、故人様のことにおふれすることができませんでした。

通夜が終わり、皆様少し落ち着かれた様子でした。
娘様とお話する時間があり
「お父さん、おばあちゃんの時、お元気でしたよね？」
とお尋ねすると
「覚えててくれたんですか？そうなんです、お支払いに来たときも元気だったでしょ！
前の日まで元気に話してたのに、急に倒れて、、まさか、こんな事になるとは、、」
と、突然の別れに心を痛め、悲しまれているお姿に心が痛みました。

ロビーで、目が合うとにこやかな顔でお話してくれた故人様。
「家族葬やけど、こんなりっぱな祭壇で、よかったわ！お母さん、喜んでるわ！」
とおっしゃっていただいた笑顔が思い出されます。

甘いものが大好きで、お酒は一切口にせず、バスの運転手として家族を支えてきた人生。

最後のお別れには、いつもかぶっていた帽子をかぶり、集まられた皆さま方からの、
早すぎる、、、
向こうに行ったら皆に会えるよ、、、
と涙しながらのお声を聞き、私も目頭が熱くなりました。
お花を手向けてお別れをしていただき、娘様にお断りをいれ私も、お花を一輪手向けさせていただきました。

いつ、誰と別れがくるかわからない事はよくわかっているつもりですが、今回のご葬儀はその事を改めて感じる別れとなりました。