家族葬エピソード405:「親戚のおばちゃん」
今回のご葬儀は、お身内の方は遠い親戚の方のみで、参列はせず、喪主となられるかたは、故人様が長年にわたってお勤めされていた会社の代表の方でした。
自分が産まれた時から、会社で働いてくれていて、退職後何かあれば全てお世話をすると言うことになっていたとのこと、、、
お柩に納めるお洋服、そしてりっぱな千羽鶴かありました。
実は、喪主様のお母様が故人様と大変仲がよく病気になった時に、
「早く、良くなって!」
と親友の方とお二人で作ったと言う事でした。
「ホントは1番に駆けつけてお別れをするのだけど、、その二人が先に亡くなったのよ、、」
と残念そうにお話をされる喪主様でした。
懸命に働いていた証に、会社からの感謝状がありました。
長年にわたり、とても尽くしてくれて、自分にとっては社員でもあったが親戚のおばちゃんのようだった、、と昔を懐かしみ涙されていました、
最後のお別れに集まられた方達も、一緒に働かれていた方達でした。
お花入れの時には昔話をしなごら
「いつも、ケンカばっかりしよったなぁ?」
「俺なんかクソ親父ー!ちいつも言われよったわ」
と楽しそうににこやかにお別れをされていました。
「今頃お母さん達にあってるかな?」
と喪主様がつぶやくと
「向こうでワイワイ言いながら話しよんわ!」
と喪主様の肩をポンポンと叩かれました。
長年一緒にお仕事をされていた方達との絆を感じました。
お身内の方が居なくでも、こんなあたたかなお見送りをされている故人様は、幸せな人生だったんだろうと思わずにはいられないお別れとなりました。
皆で火葬場に行って、お骨を拾おうと、誰からともなく言われている光景にとても暖かな気持ちになりました。