家族葬エピソード401：｢お母様への手紙｣：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード401：｢お母様への手紙｣

この度お手伝いさせて頂きましたのは1年前にお父様を送られたご家族で今回はお母様とのお別れでした。

お父様の際もお手伝いをさせて頂いた時に参列されていたお母様を覚えております。

車椅子で耳は遠いようでしたがとても元気な方でお参りに来られたご親戚に
｢元気にしてるかえ？｣
｢久しいなぁ、今何しよるの？｣
と大きな声で話しかけられているお姿が印象に残っており、突然のお話にただ驚くばかりでした。

式場に向かいますと喪主様より｢今回もお世話になります｣
と声をかけて頂きました。

お父様の時よりもご表情が暗く突然だった別れに動揺を隠しきれないご様子でした。

二男様の奥様より
｢何となく体調が悪いって電話を2日前に受けて本当は今日、病院に行く予定だったんです。
もっと早く病院に連れて行っていれば...｣
とお話があり本当に急な事であったんだと苦しくなる思いでした。

お別れに駆けつけられたご親族も驚きと動揺のご表情でかける言葉も見つからないといったご様子でしたが喪主様が
｢こんなに早く親父のところに行くなんてそんなに仲が良かったんかな｣
と零すとご親族も
｢お互いよく口喧嘩しよったけん相手が居なくなって寂しくなったんやろ｣
と声を掛けられると喪主様は静かに涙を流されておりました。

お父様の時と同様にたくさんの折り紙と手紙をご用意されており喪主様が
｢親父の時は覚悟してた事だったから落ち着いていたけど母親は突然だったから気持ちの整理がついてない。
手紙に気持ちを書いてみたけどあまりまとまらなかった｣
と心境をお話してくださいました。

お別れのお花入れでは喪主様をはじめ親族の皆様が言葉を詰まらせるほど涙を流されており、惜しまれながらもご出棺となりました。