家族葬エピソード367:「小さい頃遊んでくれた忘れていた思い出が蘇ってきました」

ご主人がお亡くなりになり、奥様は小さな肩を震わせながずっと涙されていました。
喪主となるご長男をはじめ4人の子供様達は、お母様を囲み肩に手を置きながら慰められていました。

皆様少しずつ集まってみえ、気がつくとお孫様たちがロビーで折り紙をされ、手紙を書いていました。
「じいちゃんに、色々言うことがあった、、、」
と中学生のお孫様は、ずっと手紙に集中され時折涙を拭っている姿を拝見しました。

納棺が終わった後、喪主様が
「髪と顔を整えてもらって、仏衣をきた父の顔はとても穏やかになっていて、小さい頃遊んでくれた忘れていた思い出が蘇ってきました」
と目に涙をためてお話をしてくれました。
病でどんどんやつれていってた顔と違い、お元気な頃を思い出されたそうです。

「小さな頃は、仕事から帰ってきてキャッチボールをよくしてくれた。
仕事も大変だったろうに、ホントに子煩悩で私達4人といつも遊んでくれた。
自分が1番言われたことは、結婚するならお母さんのような人を選びなさい!
ということでした。
いつもいつも言われてました。
父からすると、そんな大好きなお母さんから見送られて幸せなことだとおもいます」
と、しっかりした口調でたまに、お母様に微笑みかけてお話してくださいました。

最後のお別れの時には、ずっとお手紙を書いていたお孫様が
「俺が1番にじいちゃんに読んでもらう!」
と言って、最初にお顔をの近くに納められました。

そして、皆様でお花、好物、折り紙とたむけていただきました。

奥様は最後まで
「お父さん、ありがとう、ありがとう」
と、泣き続けそれを見ていた皆様も、涙され
「親父、お疲れ様!」
と最後まで気を張ってきた喪主様の、涙混じりのお言葉で、ご閉棺とされていただきました。


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