家族葬エピソード364：「私より早くいなくなるなんて夢にも思ってなかった｣：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード364：「私より早くいなくなるなんて夢にも思ってなかった｣

「私より早くいなくなるなんて夢にも思ってなかった...」
壁を伝いながらゆっくり、ゆっくり式場に入って来られ祭壇のお写真を見られ言われたお言葉でございました。
「あぁでも、この写真にして良かったねぇ。とってもいい」
と、おっしゃって頂き大変ご満足頂けたようでございました。

今回お手伝いさせて頂きましたお式の故人様は50代の男性の方でございました。

喪主様は故人様のお母様がつとめられ、あまりに突然のお別れにお身体も、心も憔悴されているご様子でございました。
「もう、昨日から気分が落ち込んで、何にも食べてないの。全然お腹が空かないのよ」
お写真を見られながらポツリ、ポツリと私共にお話しくださいました。
故人様は真面目で建築の仕事一筋の自慢の息子様だったそうでございます。
若い時はバスケットボールやサーフィンをされかなりのスポーツマンだったととても誇らしげでございました。子煩悩で三姉妹の娘様をとても愛して可愛がられておられたそうです。

チョコレートやお饅頭、あんぱん、ようかん甘いものが大好きでコーヒー牛乳もお好きだったとお伺い致しましたのでお供えは、チョコレート、お饅頭、コーヒー牛乳をご準備させて頂きました。
「病気でコーヒー牛乳や甘い物を止められていたから喜ぶわぁ。ありがとうございます」
と、ポロポロと涙を流して喜んでいただきました。

式が終わり、お別れの時お柩にお花を手向けお供えさせて頂きましたチョコレート、お饅頭、コーヒー牛乳を娘様達に一つ一つ入れて頂きました。
「お父さん早すぎるよ」
二女様が言われたお言葉に、集まられた皆様が涙を流され言葉を掛けることが出来ない位でした。

娘様達、喪主様がゆっくり故人様のお顔を触り皆様で手を合わせご閉棺させて頂きました。
あまりにも早い旅立ちに皆様のお心を察し、手を合わせお車を見送りながら切ないご出棺となりました。