家族葬エピソード363：「おばあちゃんの為にクッキーありがとうございました｣：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード363：「おばあちゃんの為にクッキーありがとうございました｣

「子供の事を一番に考えて自分の事は二の次、三の次で、よく怒られて泣いて反発したりもしたけど、今、逢えなくなって思い出すのは優しい言葉を言われたな、あぁ～あの時楽しかったなぁっち事ばかりやわぁ」
ご長男様がご親族様と思い出コーナーに飾らせて頂いたメッセージカードを読まれ話をされておられました。

今回お手伝いさせて頂きましたお式の故人様は80代の女性の方でございました。

喪主様は一緒におられたご長男様がつとめられました。
故人様はご家族皆さんがお好きだった炊き込みご飯をよく作っておられたそうです。
ご趣味は手芸や洋服作りだったそうでご長女様、二女様達のワンピースやスカートを手作りされたり、お好きで良く踊られていた日本舞踊に着る着物を縫ったり、刺繍作品を展示会に出される程の腕前だったとのこと。

「おばあちゃんと言えば『クッキー！！』家に遊びに行くたびに良くくれてたなぁ。
同じクッキーでも自分の家で食べると普通のクッキーなんやけど、おばあちゃん家で食べるとスッゴク美味しくって...今考えると不思議」

お孫様がとても嬉しそうな笑顔で話されているのを伺いお孫様との思い出のクッキーをお供えさせて頂きました。

お別れの時、祭壇のお花と皆様がおられた祈りの込められた鶴、故人様の作られた手芸作品、先に亡くなられた旦那様とのお写真もお柩に納め
「おばあちゃんと一緒に食べたかった物持ってきたよ。色々食べて。ありがとう、おばあちゃん」
お供えのクッキーお孫様が持ってこられた回転焼き、アップルパイ、コーヒーもお孫様の手で一つ一つお柩の中に入れていただきました。

「あなたのようにはなれないかもしれないけど、あなたの様な偉大な母親になれるよう努力します。見守ってな」
ご長女様が言われたお言葉が最後のお声がけのお言葉となり皆様の手でご閉棺させて頂きました。

「おばあちゃんの為にクッキーありがとうございました」
出棺の時、お孫様が笑顔で言ってくださいました。
お孫様の笑顔でスタッフ皆の気持ちも温かくなるお式でございました。