家族葬エピソード344：「自分だけが年取ってこの人はずっと美人やったな｣：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード344：「自分だけが年取ってこの人はずっと美人やったな｣

｢この人に出会えたことが自分の人生で1番幸運だったことや｣
そう涙を浮かべながらご遺影写真を見つめられた喪主様。

美容師だった故人様に一目惚れをし、猛アタックして結婚されたそうでお二人の思い出を話される喪主様のご表情はとてもあたたかでおしどり夫婦であったことを感じました。

火葬場の都合で日が伸びてしまったことも
｢もう一日この人と一緒におれるんやな。ありがたいなぁ｣
と仰ってくださいました。

｢優柔不断で内気だった自分をいつも明るく支えてくれたんですよ｣
と喪主様からは故人様への想いがどんどん溢れてきて伺っているこちらもとても幸せな気持ちになりました。

色鉛筆画がご趣味だった故人様が描かれた十一面観音を持参され、お棺にお入れしたいとお話がありましたので、担当のスタッフと額を外して見ると絵の後ろから観音様の説明とその絵に込められた想いが綴られたお手紙が出てきました。
直ぐに喪主様にお伝えすると
｢こんな手紙が入ってるなんて知らんかった。皆さんのおかげで知ることが出来た、ありがとう｣
とまた涙をこぼされるお姿に私も目頭が熱くなる思いでした。

ご親族の方も駆けつけられお顔をご覧になると
｢綺麗なまんまや｣
と美人で有名だった故人様の面影を感じられており喪主様も
｢自分だけが年取ってこの人はずっと美人やったな｣
とため息混じりに話されておりました。

お好きだった甘いものと毎日食べられていた菓子パンをお棺に入れられお顔の周りにユリの花をそっと添えられお別れをし雪がちらつくなかご出棺となりました。

｢ゆっくり過ごさせてもらいました。これからも頑張ります｣
と見せてくださいました、泣き笑いのご表情を私は忘れられないと思いました。