家族葬エピソード267:「人の悪い事は絶対言わないとてもいい人やったんよ」
「この人は人の悪い事は絶対言わないとてもいい人やったんよ」
私共が式場でお会いした時に最初に言われたお言葉でした。
今回お手伝いさせて頂きましたお式の故人様は、86歳の男性の方でございました。
お元気なときはとても優しく、ご商売をしておられたとの事でとても仕事熱心でご家族思いだったとおっしゃっておられました。
喪主様は、奥様がつとめられ、
「お父さんの事が大好きだったんですね。羨ましいです。」
と、申し上げたところ
「もう、この歳になると好きとかね~嫌になるとか無いんよ。ただ最後までおれるだけ一緒におるだけなんよ。」
祭壇のお写真を振り返りながら、少しはにかんだお顔で照れておられました。
お好きだった物は新鮮なお刺身、椎茸のお味噌汁、トマト、甘酒だったそうでお柩の中には真っ赤に熟れたトマトを入れておられました。
お供えには新鮮なお刺身、椎茸のお味噌汁、甘酒をご準備させて頂きました。
施設にいらっしゃった故人様、急に体調がお悪くなりご家族様も最後にお会いになれないまま旅立たれたとのこと。
「私より絶対ずっとずっと長生きするだろうっち思ってたんよ。
100歳まで生きるんじゃないかってくらい元気やったのに本当にあっという間だったんよ。みんな生きてるあいだに間に逢えんかったんよ」
奥様がとても寂しそうに言われておりました。
「こんな時期だから、たくさんの人に来て貰うことが出来ないでしょ?だから家族だけでゆっくりと見送ってあげたい」
ご長女様、お孫様も最後に逢うことが出来ず余りにも早いお別れにまだ心の整理がつかないご様子でございました。
薄紫の仏衣にお着替えされた故人様をじっと見つめられ
「『ちょっともう起きんね。』っち言ったらパチッて目を開けそうや」
と独り言のように言われておりました。
お別れの時、祭壇のお花をすべて入れて差し上げ、お供えのお刺身、お味噌汁、甘酒を皆様に一つずつ入れていただきました。
お花で一杯になったお柩におられる故人様に皆様よりお声を掛けていただき、最後のお声がけは喪主様でございました。
「父ちゃん、こんなにお花一杯入れて貰って良かったなぁ~綺麗でぇ~ありがとうな。ゆっくりしてな。」
振り絞るような小さな声ではございましたが、お顔をゆっくりなでられながら愛おしそうに故人様に言われたお言葉に胸が締め付けられるようでございました。
出棺時、故人様の隣に乗られた喪主様が
「お経が寂しい心にずぅーんと入って来てねえ~お経が染みたわ」
と、言われにっこり笑った寂しそうな笑顔が忘れられないお式でございました。
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