家族葬エピソード114:「踊って、歌を歌って、笑顔のおばあちゃん」
「派手なものが好きだった」
皆様が微笑みながらそう口にされる程、竹を割ったような性格で賑やかなことが大好きだった故人様。
まわりの方々へ気配りをされ、最後まで冗談を言っておられたとおうかがいしました。
お柩の中で眠る故人様。
ご納棺では、ご遺族・ご親族様たくさんの方が立ち会われました。
納棺師の手でお気に入りのお洋服をお着せし、しっかりと綺麗にお化粧され、そして、お気に入りのベレー帽を被り...声を掛ければ今にも目を覚ましそうな程、とても安らかで美しく、微笑まれているような表情でした。
ご遺族・ご親族様おひとりずつの笑顔の写真を寄せ集められた手作りの1枚のボードの真ん中に写る笑顔の故人様は、ご遺影写真となりました。
その手作りのボードをまだ静かな式場の入り口に、折り紙でできた鶴や蝶々を添え、そっと飾らせていただきました。
ご親族様より、その手作りのボードは二女様が作られ故人様が入院されていた病室に飾られていたと教えてくださいました。
お子様・お孫様は県外にお住まいでなかなか会うことができず、今のこのご時世でほんの僅かしか面会ができなかったけれど、ご主人やご兄妹様がお近くに居りちょくちょくお見舞いに行ってらしたそうで、それでも最期を看取ることができなかったとやるせない表情をされ悔やまれておりました。
ロビーにはお孫様方が集まられ、みなさまが用意されていた折り紙を使い、折り鶴を折りはじめました。
最初は静かに黙々と折られていたお孫様方。
だんだんと賑やかになっていき、賑やかなことがお好きだった故人様に伝わるような雰囲気の中、お気持ちを込められてできた折り鶴や、驚くほどの力作もお目見えし、私に見せてくださりながら次々と出来上がっていきました。
その傍らで、おひとりおひとりが故人様へ想いを届けるようにお手紙を書かれている姿もあり、故人様への愛情が窺えるとても微笑ましい光景で、あたたかい気持ちになりました。
ご親族様は出来上がった花祭壇の色鮮やかなお花をご覧になり、大変喜ばれ
「派手な色も好きだったから喜んでるわ」
と遺影写真を見つめ微笑まれながら、祭壇のお花をカメラにたくさん収められておりました。
遺影写真をご覧になっていた長女様は、故人様が生前いつもしっかりメイクしていたと教えてくださいました。
入院中も「綺麗に化粧して外を歩きたい」とおっしゃっていたという故人様。
いつも綺麗でいたいという女心を窺い知ることができ、本当に尊敬できる素敵な女性だなと感じました。
お子様方より多くのご希望やご意向をうかがい、これまでのみなさまのお姿から故人様からいただいた優しさと思いやり、
そして、かけがえのない思い出を残してくれた言い尽くせぬ感謝と愛を込めて見送ってあげたい想いがとても強く、強く伝わってまいりました。
みなさまの愛に溢れたお姿にたくさんのことを教えていただきながら、心ゆくまでしっかりとお見送りしていただけるよう想いを形にし、精一杯お手伝いさせていただきました。
ご葬儀の中でお孫様よりお別れの言葉がございました。
「踊って、歌を歌って、笑顔のおばあちゃんが今でも忘れられません。
そんなおばあちゃんが自慢でした。
闘病中、体が痛いのに冗談言って私たちを笑わせてくれたおばあちゃん...」
とたくさんの愛情を注いでくれた故人様との思い出を語られ、涙を堪えながら
「おばあちゃん、たくさんの笑顔をありがとう」
と精一杯の感謝の想いを言葉にして故人様へ手向けられました。
最後、お柩から溢れんばかりにお花入れをした後、時折笑顔が溢れる中、みなさまおひとりおひとりの想いが込められたお手紙や折り鶴等たくさん手向けられ、末期の水として生前お好きだった珈琲をおひとりずつ故人様の口に含ませられました。
故人様へ労いや感謝を伝えられるお姿や、お顔に触れ声を掛けられるお姿、頬を寄せて心の中で想いを伝えられるお姿など、みなさま目に涙を浮かべながら故人様を心から悼み、多くの想いを胸にゆっくりとお別れをされました。
早過ぎる別れの日となりました。
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