家族葬エピソード1003：「自分が付き添って行きますので...」
お母様と息子様、同じ施設でご一緒に生活されてきたお二人でした。
お母様がお亡くなりになり、息子様だけでのお見送りとなりました。
施設の方達が入れ代わり立ち代わり付き添ってくださり、とても心強く感じられたようでした。
多くを語らず、ずっとお母様の横に座られそのお顔をじっと見つめられていました。
お父様は数年前にお亡くなりになり、
「命日がちょうど１ヶ月違いなんです、覚えやすいですよね」
と少し笑みを浮かべられおっしゃっていました。
お骨は施設のご自分の部屋に持って帰り、忌明けの時に田舎の寺に行きお経をもらい、
ご先祖が眠られているお墓にお納めするそう。
ご自分の体もあまり良くなく、こんな状態ですから...と杖を見て、
「やっと歩いてますからね」と寂しげにおっしゃっていました。
火葬場には喪主様お一人で行かれると聞き、心細いだろうな、大丈夫かしら？と心配しておりましたが...
当日、施設の方がみえてくれて、ご一緒に行っていただけるとお聞きし、ホッといたしました。
お別れも二人でお花を手向けていだだけました。
「自分が付き添って行きますので...」
とおっしゃってくださり、施設の方の優しさに触れたお別れでございました。
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